前回の風の時代に確立された日本的霊性

20年毎に土星と木星が会合するグレートコンジャンクションは、社会が拡大・発展する方向性を変化させるタイミングとなりますが、大体200年ごとに火地風水の順番で、グレートコンジャクションが生じるサインのエレメントが変化するという特徴を持っています。

要するに、大体200年ごとに火のエレメントの時代、地のエレメントの時代、風のエレメントの時代、水のエレメントの時代という様に、大きな時代の流れの枠組みを形成することになります。

現在はちょうど地のエレメントから風のエレメントに移行する時期と重なっており、2020年からは完全に風の時代に切り替わり、その後の200年間は社会の20年周期の方向性がすべて風のエレメントにおいて決められる、ということになります。

歴史の勉強が追いつかなくて、まだ全然整理が出来ていないのですけれども、地のエレメントというのは大体、新たな政権基盤が形成されていく時代と考えられ、前回では平安時代の後半がちょうどその時期に該当しており、これはちょうど武士団が形成されはじめて武家政権が確立された時期と符合しています。

一方で、今の地の時代のはじまりは、日本では幕末に王政復古が叫ばれ始めた頃、世界では市民革命により封建・絶対主義からの解放が唱えられはじめた時期と一致しており、その後、封建的な体制が崩されて民主的な政権が確立される流れとなり現在に至っています。

さて、次の風の時代を予想するためには、前回の風の時代を振り返らなければなりません。
これは、日本においてはちょうど鎌倉時代と室町時代のはじめくらいまでが該当しています。

鎌倉時代というのは、封建制度の確立期であるように思われていると思いますけれども、ヨーロッパの絶対王政の時代と比較すれば、日本はすでに平安末期までには武家による政権基盤が固まっており、より進んだ段階にあったのではないか、と感じられます。

日本の歴史学者はやたらにヨーロッパにおける封建制度と横並びに考えたがる嫌いがあるものと考えられ、日本が世界において常に先進的な要素を持っていたことを否定しようとする自虐史観に捕らわれていると感じられます。

さて、では鎌倉時代という時代の中で、風のエレメントの時代として象徴される要素は何か、ということについて少しだけお話することにします。

日本の禅文化を世界に広く知らしめた、明治から昭和にかけて活躍された仏教学者である鈴木大拙先生は、その著書『日本的霊性』の中で、「日本人の真の宗教意識、日本的霊性は、鎌倉時代に禅と浄土系思想によって初めて明白に顕現した」と提唱されております。

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すでに平安中期には、国風文化として現在の日本的な文化の底流をなす文化が形成されていた訳ですが、それが真に独創的な形で明確に意識化され文化として確立されたのは、やはり鎌倉期の禅や浄土真宗などの新宗教を中心とした時代風潮の中で、日本人が自らの霊性に対して自覚的となったことによる、ということではないかと思います。

そのことから、人間的な深い精神性に目覚める時代というものが、やはり次の風の時代にはやってくるのではないだろうか、ということが予感されるのではないか、と思います。

グレートコンジャンクションは世界的なイベントであるわけですけれども、世界の国々の発達段階には、個々人の間にも精神の著しい発達段階の違いがあるように、大きな相違があるのではないか、と考えます。

これまで、日本の歴史というのは、世界の歴史に先駆けていてはならないという強い自虐的な固定観念に縛られ、その真の価値が解明されていないのではないか、ということを、今回歴史を学び直して感じることが多いです。

日本の歴史の真の価値というものが明らかにされていないことには、日本のあるべき未来というものを正しく予想されることを著しく困難にする、ということが問題であると感じています。

けれども、日本は次の風の時代において、おそらく最も先進的で中心的な国として発展していくのではないか、というように感じられます。

今日はスウェーデンにおいて、ロシアの脅威の高まりを受け、国民への戦争への備えの呼びかけがなされた、というニュースがありました。

また先日、米加主催による「朝鮮半島の安全保障と安定に関するバンクーバー外相会議」(バンクーバー会議)に20カ国が参加した中で中露が招待されず、むしろ中露に対しては「国連の対北制裁の履行」が求められるという形で、北朝鮮問題を中心とした世界の対立の構図が、より鮮明に浮彫にされてきているのではないか、と感じられます。

時代は急速に動き始めていると感じられます。

2年後の2020年1月には38年降りの冥王星と土星の合が山羊座23度でありますが、以前の記事で書いたように、この配置の時期には、日本は常に強い外圧の影響を受けていることが分かっています。
今度もいずれかの形で極めて強い対外的なプレッシャーを受けることになるのではないか、と予想されるところです。

日本国内では、先月の冬至以降の流れとして、マスコミと教育に関する保守的な流れが強まるものと観ていますが、金融機関の改革などもいずれ俎上にあがってくることになるでしょう。

既得権益にしがみついているあらゆる存在というものが瓦解されていく強い潮流が起きるのではないか、と感じており、日本相撲協会の問題なども、そうした流れの中で浮かび上がってきているものだと見ているところです。

人類が本来の人間性に根ざした新しい時代を切り拓くために、基盤となる社会制度の総仕上げということと、役目を終えるものの一掃という動きが、どんどん激しさを増して起こってくるのではないかと感じるのです。

冥王星と土星の合に見る外圧の影響

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