7月17日の満月と部分月食

ほんの2週間前に蟹座11度で起きた日食に続いて、明後日迎える満月におきましても、蟹座と山羊座の25度の軸上で太陽と月が向かい合って部分月食が起こります

日食というのは太陽を月が隠してしまう現象ですけれども、太陽と月の軌道の交差点上で両者がピッタリと重なり合う日食というのは、通常の新月が持つ以上の新規更新力がその分強力に発揮されることになるのだろうと感じられます

また、日食の際には太陽と月が地球から同時に見えなくなる訳であり、地球という子供を蔑ろにしてランデブーに熱中する父と母の姿とでも呼べそうです

何故そのような発想をするのかと言いますと、月食の時には今度は地球が太陽と月の間に割り込んで太陽からの光を地球が遮ってしまい、地球の影が月を隠すということになるからです

要するに月食においては、地球の影すなわち心理学的な意味におけるシャドウが月に投影される姿を地球自身が垣間見せられるのだということになります

ということは、日食においては新月の更新作用に宇宙的な力が普段以上に介入することで、非常に強力な浄化作用が期待でき、一方で月食においては満月という物事の達成・成就点において、地球自身の影=シャドウが影響してくるため、非常に懐疑的な心情がもたらされる危険があると感じられます

ルドルフ・シュタイナーにおいては、「日食と月食はそれぞれ安全弁と見なされ、日食においては地上の邪悪なものが宇宙へと放出され、また、月食の際には反対に、宇宙に存在する邪悪なものが、それを所有したいと望んでいるものの潜在意識に働きかけることを可能にする」としているようです(※出典:”Human Questions and Cosmic Answers” By Rudolf Steiner)

日食については正しく浄化的な働きを持つということですけれども、一方で月食についての記述には少なからず衝撃を覚えるところです

さて、その少し恐ろしさを持ち合わせた次の月食の起きるポイントのサビアン・シンボルは次のとおりで、太陽が蟹座で月が山羊座の25度にあります

※出典:”AN ASTROLOGICAL MANDALA” By Dane Rudhyar

(CANCER 25 °): A WILL-FULL MAN IS OVERSHADOWED BY A DESCENT OF SUPERIOR POWER.
(私訳):上層部の失脚によって影が差した上り調子にいた男。

(CAPRICORN 25 °): A STORE FILLED WITH PRECIOUS ORIENTAL RUGS.
(私訳):高価なペルシャ絨毯が充実している店。

蟹座25度においては、一見、困難な状況が示されているとはいうものの、十分に再起の余地はありそうな状況と言えます
彼は社会的な後ろ盾を失った格好ですけれども、むしろそこからが彼の本領の発揮のしどころであり、蟹座のサインということを加味すれば、今こそ家庭という存在が彼を力強く支えるだろうということと共に、失脚した上司に成り代わって、彼自身が蟹座的に自分の周囲に同士を集結させ、そのリーダーとして振る舞うことで頭角を顕し得る、というようなことが感じられます

山羊座の25度は、社会が消費者があらゆるニーズ(特に高級品の)に応えうる状況を作り出そうとする情景に感じられます

この蟹座と山羊座の25度にて形成される軸のテーマには、困難への挑戦といった事柄が関係しており、この二つのサインに留まらず、各サインの25度は何かしらの意味でこの困難への挑戦といったことに関連した内容が示されていると感じられます

5に関係する数霊と言いますのは、いずれにせよ4という数霊が示す非常に安定的な環境から外へ飛び出していく段階にあり、それだけ勢いや強引さを持っている反面、一種の危険を冒してもいる訳です

そして、この水と地の活動サインの軸においては、常に家庭もしくは家庭的集団と社会というものが、車の両輪として一体となって個と全体の双方が共に栄える道を目指すということがテーマとなります

それが25度という困難の克服や挑戦という段階において、蟹座においては個の集結力が、山羊座においては社会の供給力が一層高められることが要求されているのだと言えるのではないかと感じられます

ここに月食というイベントの持つ意味合いを加味した場合には、求めている社会的物質的な繁栄や家族あるいは家族的集団というものがが、本物であるのか否か、ということに注意を向ける必要があると言えるのではないかと感じられます

どこかで高級品を購入したらそれはバチモンとかバッタモンと呼ばれるような偽物であったと後で気づいたとか、信頼できるとても良い仲間ができたと思ったらそれは自分から何かを騙し取ろうとするペテン師であったとか、例えばそのようなことへの注意が必要かも知れません

心理的な影響が反映されやすい金融市場などでは、今月はじめの日食以降にNYのダウ平均は史上最高値を更新している最中ですけれども、こういうものも見せかけの好調さに釣られて参入しますと手ひどい火傷を負うものかも知れません

特に、今回の月食は、すぐ前に蟹座で起きた日食と密接にリンクしている部分がある筈であり、日食の前後というのはG20も一応成功を見せ、米中貿易協議も米朝対話も再開の兆しを見せるなど比較的無難な流れとなりましたけれども、今度の月食はそれらに一気に冷や水を浴びせるようなことも引き起こすかも知れません

何れにしましても、年末の山羊座5度で起きる日食へ向けて、予断を許さない状況が続くことになるのではないかと感じられるところです

7月3日の新月と皆既日食

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