「霜降」蠍座イングレス(10/23)&満月(10/25)

めっきり寒さを覚える今日この頃ですが、明日23日には太陽が次の蠍座へと進みまして、その翌々日には満月を迎えます

つい先日のニュースで、すっかり雪を被った富士山の風景が流されていましたけれども、いよいよ秋が本格的に深まって紅葉のシーズンへと突入していく時期となりました

こうなりますと、これまでの肉体的な活動から、内面的な活動へとスイッチは完全に切り替わることになりますけれども、水の不動サインである蠍座が持つ主情的でメランコリックな雰囲気といいますのは、正しくこれからの季節感に相応しいものと感じられるところです

 

(SCORPIO 1 °): A CROWDED SIGHTSEEING BUS ON A CITY STREET.
(私訳):街路上の混み合った観光バス。

これが蠍座1度のサビアン・シンボルですけれども、このように何かが圧縮されたかのような雰囲気と言いますのは、精神的な集合性を表していると感じられます

例えば同じ水のエレメントのサインである魚座におきましても、1度において「ごった返した市場」、4度では「狭い地峡のひどい交通渋滞」といった親近性のあるイメージが示されていますけれども、これらは水のサイン特有の集合的な性質を強く表していると感じられます

ですけれども、魚座の場合はより非個性的な霊性に近いような部分であり、蠍座の場合は潜在意識といった個としての特色を色濃く残しているレベルにある精神性というものを表していると感じられます

この蠍座の1度のイメージから、わたしには圧縮された感情や精神といったものを感じますけれども、ともあれそれが蠍座の性質の全体性を表していると直感されるのです

人間と言いますのは、やはり基本的には目に見え、手に触れられる世界に安心や充実感を覚えやすいものであり、そのため春や夏という肉体的活動が活発化する期間を好む傾向があると考えられます

そのため、本格的な秋が到来し、つまり来たるべき冬の到来が明確に予感される時、人は肉体から精神への余儀ないスイッチの切り替えを強いられるとともに、深まる秋に対してどうしてもメランコリックなムードを感ぜずにはおられない、といったところでしょう

けれども、私のように水瓶座の初期の度数の人間にとっては、それはまったく正反対の感じられ方をするものであり、この秋という、冬へと紛うことなく向かい行く時節は、肉体的活動よりも精神的活動を優位に感じる人間にとっては、むしろこの世の春のように嬉しく感じられたりもするのです

さて、少し脱線しましたけれども、霜降を迎えて1日ちょっとで今月の満月を迎えますけれども、それは太陽が蠍座の2度、月が正反する牡牛座の2度において起こりますので、関連性の強い話題として続けて書いてみることとしたいと思います

(SCORPIO 2 °): A DELICATE BOTTLE OF PERFUME LIES BROKEN, RELEASING ITS FRAGRANCE.
(私訳):繊細な香水の瓶が割れてその香りが辺りに漂っている。

(TAURUS 2 °): AN ELECTRICAL STORM.
(私訳):雷の嵐。

2という数霊は、タロットの大アルカナにおいては、2番の女司祭ですけれども、ここでは一切の活動がストップされています
活動がストップされているというよりも、正しくは活動の前段階の準備・待機の状態にあります

活動のストップといいますと、むしろ12番の「吊された男」が表しており、2番においては活動がまだなされていない処女的状態に留まっています

ともかく、ここではハッと立ち止まることが必要であり、自らの持てる感覚を総動員して何かを洞察することで、3の数霊が表す次の段階のアクションへとつなげていかなくてはならないのです

蠍座においては、香水の瓶が割れた瞬間にビクッと身をすくめて辺りの様子を窺います。そして蠍座は一見、嗅覚が強く刺激されているように読めるのですけれども、ここで表現されているのは実際の嗅覚ではなく、その場を包み込んでいる雰囲気のようなものに神経を研ぎ澄ませているのだと感じられます

心理的あるいは精神的に何かを嗅ぎ取るというような表現がありますけれども、正しくそういう意味で何かを嗅ぎ取ろうとするのだ、ということです

それは、蠍座が何事においても主情的・心理的に物事を感じ取ろうとする強いクセのようなものであり、蠍座は目に見えるものに対してではなく、精神や信条などの見えざるものに対して、より強いリアリティを感じているのだ、と感じられます

一方、牡牛座は雷の嵐に遭遇して、蠍座同様に立ちすくみます
ここでは視覚や聴覚、そして肌に伝わる空気の振動などの五感によって強い刺激を受けるのですが、何事も肉体に直結する五感によって直接的に確かめられる即物的な世界というものが牡牛座らしい世界観なのではないでしょうか

この蠍座と牡牛座という対の軸と言いますのは、肉体と精神という対立軸をなしていると考えています

勿論、人間は肉体と精神が統合された存在であるので、このふたつのものが両立してはじめて物事は成就することになります

では、この双方の2度が形成する軸において、どのような物事が成就すると考えられるでしょうか

2度というのは状況を正しく把握する叡智であり、それが牡牛座の表す五感で確かめられる十分な現実的合理性を持つとともに、蠍座が表す自身の精神の中に宿る信念とも符合したものこそが真の叡智であるのだ、ということを表しています

現実的に考えても十分な合理性があり誰にでも納得され、それと同時に、自身の人間としての、あるいは個人としての精神性を反映した信条や信念といったものにも寸分違うことのないものこそが真実の答えであり進むべき道であるのだ、ということです

この蠍座と牡牛座の2度の織りなす軸においては、自分の信念に適う現実の中で、自分が生きるべき現実、向かっていくべき明日というものが、揺るぎなく見えてくるというようなことを期待してもよいのではないかと感じられます

何か進むべき道に迷っているような状態にあるのであれば、この満月はあなたに天啓をもたらすものとなるかも知れません

これから半月立ちますと今度は「立冬」を迎えることになりますので、冬至を中心とした精神的活動が主となるこれからの季節の間の活動方針を決めるよい切っ掛けとするなどしてみるとよいかも知れません

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