進行太陽のイングレスと人生の転機

はじめに

進行太陽の移動によってもたらされる人生上の変化に関しましては、これは特段目新しいテーマではありませんけれども、新しい角度から焦点を当て、より実際的に役立つ形での考察というものを試みてみたいと思います

もくじ

①出生サインと二次的なサインとの違い
②生まれ度数による類型化
③出生図との相関性
④サインの移行時期等
⑤進行太陽の進捗状況のチェック
⑥今回のまとめ
⑦おわりに

①出生サインと二次的なサインとの違い

30年位生きていれば、誰でも必ずや一度は進行太陽が出生サインの次のサイン(二次的サイン)にイングレスすることを経験する訳ですけれども、それによって人生の目的や目標の変化が惹き起こされる、といった説明が一般的にはなされているかと思います

そのように考える場合に、自身の出生太陽のサインと進行太陽が移行しているサインとの間の相関関係についてはっきりしておきませんと、それらの理解に関して必ず混乱が生じることになってしまうでしょう

そこで次のような考え方を提案してみたいと思うのですけれども、我々にとって生まれてから出生サインに留まっている間と言いますのは、日本人が日本で生まれて日本に住み続けているようなものである、とします

そして、進行太陽が出生サインの次の二次的なサインにイングレスした場合は、日本に生まれ育ってきた日本人が、新たに海外に移住するようなものだと考えてみます

そうしますと、その人は移住先の異国の言語や習慣・風習などを新たに学習するということになります

出生サインの性質というのはその人にとって生得的な性質ですけれども、次のサイン以降で得られるのは後天的に新たに習得される外国の文化のようなものということです

この世に生まれ落ちてきてから出生サインに留まっている間は、生まれ持った生得的な性質を発展させていくことが目標である訳ですけれども、二次的なサインへと移行した場合に、その新しいサインの性質を習得していくことを通じて魂の成長を促していくことになるのでしょう

しかしながら、二次的なサインの性質の習得の仕方や程度というのは一様のものではなく、例えば日本に非常に長い期間住み着いている外国人であっても、日本の言語や風習や文化についてまったく学ぼうとしない外国人といいますのもそれなりに見られるようなこともありますし、進行太陽のイングレスの影響の出方というのは、人ぞれぞれまちまちなところがあるものかも知れません

そこで、どのようなファクターがどのように影響を与えて来得るのかということを含めまして、少し掘り下げて考えて見たいと思います

②生まれ度数による類型化

出生サインから二次的な次のサインに移行して迎える転機というのは、早い人であれば1歳に満たないうちに移行してしまいますし、遅い人の場合には30歳頃になって漸く移行するということになります

この両者の間には人生の展開パターンにおいて非常に大きな相違がでてくることが考えられますけれども、生まれ度数の位置によって仮に類型化を試みてますと、大体次のように類型化することができるのではないかと考えられます

※ちなみに惑星の年齢域の考え方は必ずしも一定していないところがありますけれども、今回は上の表のような捉え方をしています

グループ・タイプの意味につきましては、次のようになります

生まれ度数が24度から30度:最初の転機を月の年齢域の間に迎える
生まれ度数が16度から23度:最初の転機を水星の年齢域の間に迎える
生まれ度数が 7度から15度:最初の転機を金星の年齢域の間に迎える
生まれ度数が 1度から 6度:最初の転機を太陽の年齢域になってから迎える

そして、それぞれの年齢域における意識の発達度合いを次のように整理してみました

まずは意識状態の在り方として、サインの後半の度数生まれの場合、無意識が優勢な意識状態であり周囲の環境に従属的な状態で最初の転機を迎え、サインの前半の度数生まれの場合は、意識的な在り方をし、完全に自立しているか、自立の意識が芽生えた状態で最初の転機を迎えることになります

進行太陽のイングレスが、海外への移住を体験するようなものだと考えますと、大きな環境変化をどのような意識状態で迎えることになるのかということが、明快に想像できるのではないでしょうか

月の年齢域(24~30度):ほとんど無意識的な状態で二次的サインへの移行を迎えるので、言葉や習慣などの面では移住地のネイティブのような感覚となり、本人が自覚するサインのアイデンティティーは、生まれサインよりも二つ目のサインのものに合致するものとなる可能性が高いが、人種そのものは変わらないので潜在意識下では生まれサインの性質が優勢

水星の年齢域(16~23度):周囲のものごとをハッキリと意識できる段階ではありながら、環境に対してはまだ従属的であり、物事の判断については周囲の判断や指示に従っているだけの部分が多い段階なので、生まれサインへの帰属意識を持ちながらも、新しい二次的なサインの受け入れも柔軟になされることになり、アイデンティティーとしては生まれサインと次のサインの双方を持つ可能性がある

金星の年齢域(7~15):まだ主観的で自己中心的な見方が優勢ながらも自意識が強く芽生えており、このような非常にセンシティブな時期に海外移住を体験するとなれば、既に生まれサインへの同化意識も強く持っていることから、不安と期待が強く入り交じった複雑な心境で移住体験をすることになり、どのような形で新しい環境に馴染んでいくかについては、その人自身の考え方や意志の持ち方によって違いが出てくることになる

太陽の年齢域(1~6度):完全に自立して物事を客観的に認識することができる意識状態であり、生まれサインにいる間に自意識が完成してしまっているので、アイデンティティーは完全に生まれサインに同化していることになるが、新たなサインに対する適応は、完全に自覚的で意識的になされることになり、新しいサインの要素についてどの程度受け入れるかということはある程度意識的に選択する部分が多くなる

総じて言いますと、サインの後半の方、特に最後の度数に近い人ほど、生まれた時点ですでに生まれサインにおいて開拓して発展する余地というものが余り残っていないので、生まれサインに対する興味よりも、次のサインに対する意識や関心の方が高くなり、反対にサインのはじめの方の度数の方の場合は、生まれサインにおいて開拓したり発展できる要素がたくさんありますので、生まれサインとの同化意識は当然強くなってくることになるのではないかというように考えられますけれども、以上はデータに基づく判断ではなく理論的な推論に過ぎないものであり、皆さんの感覚とどの程度一致しているかは気になるところです

③出生図との相関性

続いての視点としまして、進行太陽のイングレスと出生図との相関性ということについても考えてみたいと思います

進行太陽がイングレスするサインに関しまして、出生図においてそのサインに天体が入っている場合に、その人にとってそのサインというのは決して未知なものではない、ということになります

つまり、出生図において出生天体が入っているサインに進行太陽が進むというのは、海外移住をする際に、自分の知人やら親戚やらが先に渡航して住んでおり、その人たちから様々な手引きが得られるような状態と考えることができます

その場合に、影響がはっきり出やすいであろう土星までの6天体で次のように考えてみました

<進行太陽がイングレスするサインに出生図の天体がある場合の影響の仕方>
月:その国(サイン)の雰囲気が異国の地でありながらも、まるで自分の故郷であるかのような親しみが感じられ、はじめから居心地がよく、すぐに馴染むことができる
水星:その国(サイン)における物事の考え方が自分にしっくりと馴染む感じがし、自分の考え方とマッチする人が多く友達もできやすい
金星:その国で愛好されているものが自分の趣味嗜好にマッチしていて、とても好きになることができて幸福感が得られやすい
火星:その国の国民の行動パターンが、自分自身の行動パターンによくマッチするので行動の上でのストレスが少ない
木星:その国において、自分の中で非常に大きく伸ばして成長させていくことが出来るような要素がある
土星:その国において、自分の人生の課題となるようなテーマを追究していくことができる

出生図との相関性につきましては、出生天体の有無ばかりではなく、出生図全体が示している傾向が、進行太陽がイングレスするサインのテーマとよく合致しているのであれば、そのサインのテーマにのめり込んで深く学んでいくことになるでしょう

わたし個人の場合で言いますと、わたしは水瓶座生まれですけれども、次の魚座には出生土星があり、出生図の全体的な傾向についてもスピリチュアル天体とパーソナル天体の間のタイトなアスペクトが多いことなど、魚座的なテーマとは極めて親和的な傾向を帯びている側面が強くありますので、進行太陽が魚座にある30年の間はスピリチュアルに関することばかりにどっぷりと浸かっていたという感じです

その間、ひとつの同じことをずっとやっているという訳ではないのですが、振り返ってみれば、自分が強く関心を持って次々に触れたり学んだりしたことのすべては、魚座のテーマと深く関係しているものばかりでした

④サインの移行時期等

誕生日さえ分かれば、その人が大体何歳くらいでどのような変化を迎えるのかということが分かりますけれども、念のためご参考までに移行のタイミングや移行サインで意識して心掛けたらよさそうなことについて簡便にまとめてみました

 

 

※一番下の表はサイズが大きくて見づらいため、画像のクリックでGoogleフォトからも見られるようにしています

二つ目のサインの順番について示している表の中で、色をつけているサインは何れもカーディナル・サインですけれども、これはサイン移行の影響が比較的ハッキリと出やすい、つまり変化として認識しやすいような変化がカーディナル・サインへのイングレスでは起きやすいだろうとの観点から色をつけています

わたしの場合は水瓶座生まれで、昨年に進行太陽が牡羊座にイングレスしたところですけれども、今回の記事はそのこともあって少し考えをまとめたかったことから書いています

しかしながら、わたしは牡羊座はおろか火のサインにひとつも主要天体が入っていないことや、進行太陽のイングレスも二度目となることもあって、最初のイングレスの時ほどのインパクトはない可能性もあるということで、今の時点ではっきりと変化として申し上げられるようなことは起きてはいません

勿論、実感としては進行太陽の牡羊座イングレスの影響というのは感じているのですけれども、まだ人生を一変させるほどの変化を経験しているという訳ではないですし、そもそも進行太陽の影響というのは、トランシットの場合のように、そんなに際だって影響が生じてくるタイプのものではなく、じわじわと時間を掛けながら、しかし着実に内側から影響を及ぼしてくるものであり、瞬間的なインパクトを与えるような出方はしないけれども、総体的に言えばその影響力はもっとも強い部類に入るといった感じのものではないでしょうか

進行太陽の牡羊座への移行を経験するのは主に山羊座の後半から、水瓶座、そして魚座の前半くらいまでの方ですけれども、ちょうどそのような方のイングレスの経験を知りたいと思っていたら、先日の博多山笠の中継の時に今田美桜さんがTV中継のメインゲストとして来られていて、ネットでそのことを話題にした時に今田美桜さんと年は違うけど誕生日が一緒という方がいたので、調べて見ましたら、ちょうど自分が知りたいと思っていた魚座の方で、3月5日生まれということが分かりました

3月5日ということは次の牡羊座イングレスする春分の21日まで21ー5=16日ですので、彼女は大体16歳くらいで進行太陽の牡羊座イングレスを経験していたということになりますけれども、彼女がスカウトされて芸能事務所に入ったのがちょうど16歳ということですから、進行太陽の牡羊座イングレスによって彼女の心境が、そのような大胆な思い切ったチャレンジに気持ちが向かい始めたタイミングで、そのような好機が訪れたという格好になるでしょう

今田美桜さんの出生図では土星が牡羊座にありますので、そのようなチャレンジが人生の大きな課題としてはじめから意識されていたのだろうとも感じられるところです

ちなみに、自分の出生太陽の数え度数が分かっていれば、31からその度数を引いた数が最初の転機が訪れる年齢に該当することになり、その後は30年置きに転機が訪れることとなります

⑤進行太陽の進捗状況のチェック

進行太陽の影響はそんなにはっきりしたものではありませんので、毎年、度数毎にサビアン・シンボルを読んだりしても、そんなにしっくり来るような感触は得られにくいかと思いますけれども、サインの前半と後半の折返し付近であるとか、次のサインへの移行が意識される26度あたりは、意識を向けた方がいいでしょう

例として魚座26度のサビアン・シンボルは次のようなものとなります

(PISCES 26 °): WATCHING THE VERY THIN MOON CRESCENT APPEARING AT SUNSET, DIFFERENT PEOPLE REALIZE THAT THE TIME HAS COME TO GO AHEAD WITH THEIR DIFFERENT PROJECTS.
(魚座26度):「日暮れに現れた非常に細い三日月を見ながら、それぞれがまた他の目標に向かうべき時が来たと気づくそれぞれの人々」

魚座は12サインの最後の度数であることもあり、特に次の新しい目標に心を向ける転機という色合いが、26度で強く感じられるものとなっています

さて、しかしながら30度、つまり30年という期間をどのように過ごしていけばよいのかにつきましては、何かもっとよい目安がなければなりません

そのように考えました場合に、30年というスパンに対しまして、次のような区切り方が考えられることになります

30年というスパンに対して、毎年のテーマを考えるというのは余りにも忙しなさすぎますし、かと言って10年毎や15年毎の区切りというのはかなり大雑把すぎます

そこで、わたしとしましては3度ずつ、つまり3年毎の10段階にて、進行太陽のサインの経過の目安を考えるのがもっとも適当ではないかと考え、推奨したいと思いますけれども、それぞれの段階の基本的な意味合いは次のようになります

1段階目(1~3度):すべてのはじまり。あらゆる可能性に目を向ける
2段階目(4~6度):行動に移る前に知識を蓄えて計画と準備をする
3段階目(7~9度):経験はなく無謀であってもとにかく試行的に行動に移してみる
4段階目(10~12度):行動が安定するように努めながら自分の基本的なパターンを確立する
5段階目(13~15度):思いきって対外的に自分の力を示してみる
6段階目(16~18度):自分の活動に相応しい人や環境との縁を選択する
7段階目(19~21度):更に行動範囲を拡げるか、更なる高みに向けて挑戦をする
8段階目(22~24度):完成形に近づくが、最高の状態を維持するためのマネージメントを忘れない
9段階目(25~27度):そろそろ天上に近くなり伸びしろがなくなり、有終の美を飾れるように意識を向ける
10段階目(28~30度):これまでの期間を総括しながら、次のサイクルに意識を向ける

以上を基本としながら、もう少し大きな枠組みで15度ずつの前半後半や10度ずつの3段階などを並行して意識しながら、人生での進捗状況をチェックしていくようにすればいいのではないかと感じられますけれども、若い時期は成長速度が速く体感時間が非常に短いので、上の10段階の考え方を1度ずつに当て嵌めて考え、全体ではそれを三回繰り返すイメージで捉えてもいいかも知れません

⑥今回のまとめ

ということで、今回はわたし自身が進行太陽のイングレスを経験して間もないことから、進行太陽のイングレスにつきまして、あらためて色々と考えて見たところです

人生を比較的大きなスパンで捉える際には、この進行太陽とサインの関係というのは、結構重要なものとなってくるでしょうし、若い時期は特にそうですけれども、世間的には目先のことばかりに目が行ってしまいがちであり、長いスパンで物事を考える習慣というものを中々持てないことが普通であるように見受けられます

しかしながら、世の中で大成している人というのはほとんど、大谷翔平をはじめとする世界で活躍するようなアスリートなどを見ましても、皆小さい頃から大きな志を抱いて、その実現のために絶え間ない努力を続けた結果として成功を勝ち得ている訳であり、そのように大きなスパンで物事を考えられずに、場当たり的にしか生きない普通の人々と言いますのは、得てして何の成果も人生で勝ち得ることができないということが分かります

わたしの神秘占星術におきましても、社会的な天体イベントの影響なども踏まえながら、なるべく長いスパンから個人の運勢の展開というものを考えることを基調として考えています

最後に、今回新たに考えましたアイデアにつきましては、下の画像のとおりに簡単にまとめておきたいと思います

⑦おわりに

わたしは進行太陽が魚座の26度を迎えた頃から本格的に脱サラを検討して、27度の時に実際に脱サラをしましたけれども、ちょうどその時が進行の満月を迎えた時期でもありました

魚座27度のサビアン・シンボルは次のようなものであり、このサイトの名称である「Harvest-Moon」は、その時の進行太陽が位置していたこのサビアン・シンボルにちなんで名付けられたものでした

(PISCES 27 °): THE HARVEST MOON ILLUMINES A CLEAR AUTUMNAL SKY.
(魚座27度):仲秋の名月が秋めいた澄んだ空を照らしている。

しかし、昨年からはついに新しいサイクルの立ち上がりを意味する牡羊座へと進行太陽がイングレスし、人生はこれからまた新しい局面へ向けて、静かに動き始めることとなっていくのに違いありません

このサイトも立ち上げてから5年が経過したこともあり、今までのトップ画像も新しく牡羊座イングレスを意識したものへと先日替えたところですけれども、あわせてメニューの入れ替えやデザインのマイナー・チェンジなども行ってみたところです

これまでは、長い文章を書きっぱなしにしていたのですけれども、わたしの頭の中ではそれらが体系的に把握されているものの、利便性の観点から好ましくないので、今後の中長期的スパンでおきる重要な天体イベントにつきましては、「令和の岩戸開き」に、比較的直近の重要な天体イベントにつきましては、「2022年付近のイベント」というメニューを作って、それぞれ固定ページで概要をまとめたものを掲示する形としました

また、わたしの意識している「神秘占星術」というコンセプトに関しましても、別サイト「神秘占星術研究所」に簡単にまとめたものを掲示することにしました

これらのページのメニューに関しましては、今後も適宜手を入れるとともに、これまでの一連の内容をテーマごとにまとめていけたらと考えているところです

 

ということで、今回も最後までお読みいただき誠に有り難うございました

もくじ

①出生サインと二次的なサインとの違い
②生まれ度数による類型化
③出生図との相関性
④サインの移行時期等
⑤進行太陽の進捗状況のチェック
⑥今回のまとめ
⑦おわりに

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