新月のサビアン(獅子座29度)

明後日の8月22日の午前3時半頃に、引き続き獅子座において新月を迎えますね。
前回は獅子座の1度でしたが、今度は獅子座の終わり直前の29度です。

LEO 29 °:A MERMAID EMERGES FROM THE OCEAN WAVES READY FOR REBIRTH IN HUMAN FORM.(An Astrological Mandala by Dane Rudhyar)
(私訳)人間に生まれ変わることを覚悟したひとりの人魚が、波間から姿を現す。

29度というのは、数霊的に所属するサインからの離脱を明確に意識する数字です。遊びや娯楽を表す獅子座のサインから、次の乙女座的な実務的な世界へと、内面が志向する意識のターゲットが明確に移り変わる瞬間です。
そこへ至ると獅子座的なものが、既に無価値なものに感じられ始めるのです。

極めて主観的な世界である遊びをやめて、地に足をつけたい、もっと実地的な確かな物事の価値基準の中で評価される形で自己実現をしたいと望むのです。

しかしそれは、獅子座のサインにおいて、存分に自尊心を満足させたが故の次なるステップです。主観的世界ではなく、客観的な世界からの評価を今度は期待するのです。

自分の持つポテンシャルが、人や社会の役に立ちうることの証明が欲しいのです。

前回の新月では、獅子座の最初の度数である1度で、獅子座的な世界にどっぷりと没入しました。そして今度は、それを捨て去ろうと決意するのです。
捨て去るというと、その価値観に対して否定的であるようですが、決してそういう訳ではありません。もうそこには開拓の余地はなく、試すべき何ものも残っていないのです。
ですから前向きな魂にとっては、惜しくとも次なる世界へと渡って行かざるを得ません。その世界に何時までも執着すれば、魂は死ぬことにしかならないからです。

獅子座が次の乙女座を志向するというのであれば、それを生命の樹で例えてみると、太陽から水星へ、すなわちティファレトからホドへと向かうパスになぞらえてもいいのかも知れません。タロットでは15の悪魔がそれに照応しています。

この時期に、つまり夏から秋への季節の移り変わりに際して考えるべきこととしては、楽しみたい時に存分に楽しむことができないと、気持ちを切り替えて仕事に熱中することもできないよ、というようなことかも知れません。
夏という季節の余韻や名残というものは、この獅子座の29度で獅子座が象徴する物事を吹っ切る際に感じられる、切ない情感であるというようにも感じられなくはありません。

次の乙女座のサインは、個としての自分の最後の段階になります。乙女座の一ヶ月を過ぎると秋分点がやって来ます。陰の極まりである冬至に向けた大きな潮目となります。
そのように一年間の大きな流れというものを常に意識していることがとても大切になります。

以上、徒然に書き留めてみました。

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