サビアンシンボルの4度
サビアンシンボルにおける4度は、数霊の4の働きを表している部分があると考えられますので、まずは「4」に関する個人的解釈を簡単に書いておきます。
4というのは通常□で表されます。ここで天と地という概念がはじめて明らかとなり、あらゆる区切り的な概念が生じます。
その根底にあるのは時間及び空間の概念であり、続いて自他の意識が芽生えてくるでしょう。
物事の区切りが意識されるということは、物事を有限的、固定的に捉えることということですので、つまり形やひとつのまとまりとして認識できるものとして、共同体やスタイルの確立やパターン化をはじめとして色々考えられるかと思います。
区切るということは、安心や安全にも通じます。有限的な時間や空間の中ではじめて人間は休らうことができます。
また、何かを形にするということは、発展性をそこで切り捨ててしまうということでもあるので、生命の働きを停止させるということにもなります。
普段4の数霊で意識しているのは以上のようなことですが、4度のサビアンシンボルについて、活動・不動・柔軟の3区分に分けて並べてみます。
<活動サインの4度のサビアンシンボル>
(牡羊座・火)わき道をぶらついている恋人達。
(山羊座・地)水の旅路の出発に備えて大きなカヌーを装備する一団。
(天秤座・風) 霊的な集まりでかがり火を囲んで坐っている若者のグループ。
(蠍 座・水) ネズミと論争をする猫。
<不動サインの4度のサビアンシンボル>
(獅子座・火):狩りの遠征から戻った正装の年老いた男が、仕留めた獲物らの傍らに立っている。
(牡牛座・地):虹の端に置かれた金の壺。
(蠍 座・水):礼拝儀式において火の点いた蝋燭を運ぶ若者。
(水瓶座・風):インドのヨガ行者が自らの癒やしの力を証明してみせる。
<柔軟サインの4度のサビアンシンボル>
(射手座・火):幼子が両親の励ましのもとで歩くことを学んでいる。
(乙女座・地):黒人と白人の子ども達が、一緒に幸せそうに遊んでいる。
(双子座・風):柊とヤドリギが、クリスマスの古い記憶を呼び覚ます。
(魚 座・水):二つの海岸リゾートを結ぶ狭い地峡のひどい交通渋滞。
上をざっと眺めて、とりあえず次のようにまとめてみましたが如何でしょうか。
活動サイン → そのサインの基本的行動パターン
不動サイン → そのサインらしい生き方のスタイルの確立
柔軟サイン → そのサイン固有の物事への対処的行動パターン
活動サインでは、環境や人に働きかける際の行動パターンに強く関わっているように感じました。牡羊座は情熱的な部分で人と関わることを好み、山羊座は共同作業を通じて絆を意識し、天秤座は自分の興味・関心や信念体系を通じて人と関わり、魚座は自分と相手の趣味趣向を理解し合うところから始めたがる、といったような感じです。
不動サインでは、獅子座は自分が誇らしいと思える事柄に気持ちが向き、牡牛座は夢よりも現実的な物事に足場を置きたがり、蠍座は見えないものとの結びつきを大切に思い、水瓶座は突拍子のない独自性に拘りを持ちます。
柔軟サインでは、出来ないことに挑戦して行こうとする姿勢、乙女座は努力によって生まれの資質に左右されない個の価値を後天的に確立しようとする姿勢、双子座においては物事の根底にある分離可能なものを発見していく姿勢、魚座は個を捨てて集合的な状況に飛び込んで行こうとする姿勢を持っている、といったような感じです。
これらの活動、不動、柔軟のそれぞれのグループの中に含まれるものは、それぞれが相反したりスクエアの位置にあるものであるため、強い関連性が感じられます。
これを火地風水で分類すると、それぞれがトラインのもの同士ということになりますが、共通性とは違うものが感じられ、3区分のそれぞれの発達段階に応じて優先的に意識される物事の内容が変わってくると感じられます。
活動サインにおいては、とりあえず何らかのアクションを環境に対して試みることが優先されており、不動サインにおいては、環境の中で自分を維持していく時のスタンスが重要視され、柔軟においては、環境に対してどのように対処していくか、ということが意識されていると感じられます。
サインには活動・不動・柔軟の他に能動と受動という2区分も存在しますので、そのことも考慮しながら、更にそれぞれの度数の関係性について考えてみたいと思います。
2区分と3区分の組み合わせについては、次の6パターンがあります。
①能動ー活動、②受動ー不動、③能動ー柔軟
④受動ー活動、⑤能動ー不動、⑥受動ー柔軟
そして、それぞれのグループで対になっている2組というのが、相反する位置にある星座ということになりますので、何故、サビアン度数の内容が相反する位置のもの同士で表裏一体的な内容であるのか、ということの一つの答えになるのではないかと考えます。それらは2区分と3区分の同じ組み合わせの唯一のサインであるからということです。
そして、スクエアの位置にある者同士については、3区分は同じで2区分で相違があるもの同士、という関係性になっています。例えば上のパターンでいうと、①と④、②と⑤、③と⑥がスクエアの組み合わせになります。
2区分を基本的な能動性と受容性と考え、3区分を発達段階の位相と捉えますと、同じ発達段階にあり、同じものに対して優先的意識を有する者同士であるけれども、自分とは正反する行動様式や手段を持つものがスクエアの位置のものになるということのように感じます。
昨日の記事でも、スクエアの位置の度数の内容について、同じ課題に対してもやり方を変えれば結果が違ってくるということを示しているような印象を受けると書いたと思いますが、2区分と3区分の組み合わせで考えてもちょうどそんな感じのイメージになるように感じられます。
何故、相対する位置の度数が同じものの表と裏なのか、そして、どうしてスクエアの位置の度数のものは補完的内容を持つのか、ということの理由が2区分と3区分の組み合わせに関係しているようであるという、ハウスシステムの基本的な構造に起因しているのだという、ある意味で当たり前のことが再認識できました。
しかしながら、あまり4という数字にこだわった結果にはならなかったかも知れません。まあ、あまり無理して物事をパターン化する必要もないかも知れないとも思いますし、そこに拘ってしまうと、かえって視野狭窄が生じて弊害となってしまうかも知れません。
何れ4関連の数字として14度や24度についても同じように比較してみれば、また何か新しいことが分かるのではないかと思います。
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