雨水 魚座の始まり
ここ福岡では、一昨日に早くも春一番が吹きました
サン・ゲイジングのために夕方近くに浜へ出てみると、前日までの寒波が嘘のようなすっかり春らしい陽気でした
寒の戻りは当然あることだろうと思われますけれども、もうすでに春が来たのだ、と考えた方がよいのでしょう
明明後日の19日(月)は魚座の始まりに相当する、24節気で言うところの雨水に当たり、この頃からは雪が雨と変わり、寒さが緩み始めると言われています
陰の極まりである冬至からはすでに太陽は60度進みました
対極の位置の夏至に至るまでの三分の1のところまで来ているし、太陽がちょうど陰陽の半ばするところに位置することになる牡羊座のはじまりである春分点までということであれば、三分の2まで来ている訳です
毎日のように夕陽を眺めていると、太陽の沈む位置や上る高さというものは、日にちとともに随分と変わっていくことが感じられます
誰もが春だと感じるような時期になってから、何だか春が来たようだ、などと寝ぼけたことを言っていてはいけません
気温や天候がどうあろうとも、太陽の昇る高さは日ごとに高まっていくのですから、そうした不動的なものを基準に物事を考えることが大切です
天の理というものは、そのようなところに明確に現れていてぶれることはないのです
今年は何だか寒いなあ、春が遅いようだなあ、と感じられる年もあるかも知れませんけれども、今年は水瓶座が長くて、魚座が来るのが遅いなあ、などということは決して起きません
季節の循環というのは呼吸や鼓動と同じで、やはり規則的な陰陽の繰り返しで構成されています
陰の地のサインである山羊座が、組織や社会を固める働きをすると、次は陽の風のサインの水瓶座はそれを解体にかかります
同じく地のサインである牡牛座が、五感で確かめられる自己に内包され、または所有される価値に執着すると、次の風のサインの双子座は、今度は自分の外側の世界にある様々な価値あるものの発見に、好奇心に駆られて飛び出して行きます
乙女座においては、自身の資質を活かしながら後天的に習得したスキルを、次の天秤座においては手段としてフルに活用することになります
では、風のサインから次の水のサインの場合はどのような感じでしょうか
双子座が元気に野山を駆け回って散々に探検をし終わった後は、安心して休息できる蟹座のお家に帰りたくなります
天秤座は対外的な人間関係を盛んに行った後、次は蠍座的な秘められた親密なプライベートな関係に惹きつけられます
水瓶座は、あまりにも知性の力で形在るものを解体し尽くしてしまうので、やはり安らぎのある、人間が最終的に還っていくべき世界というものに憧れます
水瓶座が精神の旺盛な働きと考えれば、魚座は魂のふるさとである霊的な世界であり、霊的なものへの信仰的態度によって深い安らぎを得なければなりません
魚座のはじまりである雨水は、はっきりと冬の終わりを予感させる時節であるとともに、まだ物質的次元では春が兆す前の段階にあります
陰陽で言えば魚座はやはり陰の星座ですので、ここでは牡羊座以降の本格的な活動前の休憩ポイントであり、調整的な段階にあるとも言えるかも知れません
しかしながら、物質的レベルで春が到来するまでには、内的な世界ではすっかり準備が調っていなければなりません
水瓶座の精神活動の結果というものが、この魚座の期間に霊的に熟成され、それが牡羊座以降に現象的世界の次元へと現れていくものではないかと感じます
物質的な現象世界にばかり軸足を置いていると、徒に事象に振り回されるだけの、精神的な内容の乏しい人生となってしまうかも知れません
ですから節気や太陽のイングレスなどを意識しながら、より深い霊的な、あるいは精神的なレベルで物事を考えるということが、非常に大切なこととして感じられるのです