8月23日 処暑
23日の午後13時過ぎに太陽が乙女座にイングレスして、二十四節気の「処暑」となります
如何にも夏らしいサインである獅子座が終わってしまい少々寂しい感じがしますが、「処暑」というのは暑さが終わるという意味であるとのことです
(VIRGO 1 °): IN A PORTRAIT, THE SIGNIFICANT FEATURES OF A MAN’S HEAD ARE ARTISTICALLY EMPHASIZED.
(私訳):肖像の中で、男の頭の際だった特徴が芸術的に強調されている。
前回の「立秋」を過ぎまして、この「処暑」からは、愈々朝晩は涼しさが感じられるようになり、虫の声などもしげくなってくることでしょう、秋といえば芸術の秋ですけれども、外界がエネルギーに満ち溢れた活動の季節が遠のき始めると、人間の中の精神的な活動が蘇り始めることになります
暑さの中では欲望や欲求がたぎっていましたけれども、朝晩の涼しさの中で冷静さを取り戻し、獅子座のクリエイティブな自己表現に変わって、技巧的な要素を伴った芸術的な表現への欲求が芽生えてくるのではないでしょうか
乙女座の潜在的可能性を表す最初の度数である1度のサビアン・シンボルの中にも、「芸術的」という表現が用いられています
何気なく目をやったポートレートの中にも、何かしら芸術的な要素を感じ取ってしまう乙女座ですけれども、このイメージの中では「個」というものも強調されているように感じられます
乙女座というのは、個の確立を目指すサインであり、芸術のみならず技巧や事務的能力など、個々の持つ特性に相応しい個的能力に磨きをかけて完成させるステージになります
獅子座においては「我」というものが意識され、自分自身を主観的な立場から外に向かって表現することが試みられていましたけれども、乙女座においては、単なる「自分」という次元ではなく、それが洗練された「個」として認識されうるものへと向かっていきます
芸術性といいますのは、「個性」というものが何らかの技術や技巧を通じて表現されるものであり、自分らしさというものがどのような手段を通じれば最適に表現し得るのかが見つけ出されなければなりません
人生という舞台において、職業というものもある意味では自己の芸術的な表現手段であるのだ、ということも言い得るでしょう
太陽が最も高く上る夏至から既に二か月が過ぎ、昼と夜が等しくなる秋分まで一か月足らずとなりました
暑さの中で忘れさられていた自分の中の精神性が、「繊細な感覚」として意識されはじめるようになり、外に向いていた意識も自分の内に向かうようになり、自分らしさというものを芸術的な感性を通じて感じてみたいという気分が高まってくるのではないでしょうか
夏の間にやり残したことに未練を感じる時期でもありますけれども、気持ちを切り替えて、それまで肉体的活動に費やしていたエネルギーを、乙女座に相応しい活動に振り向けることが必要なのではないか、と感じられるところです