「小寒」&山羊座16度の新月&部分日食

明日、1月6日の日曜には、24節気の「小寒」を迎えますとともに、昨年10月から今年の4月にかけて、各サインの折り返し地点である16度で7度連続して起きる新月のちょうど真ん中の4回目の新月が山羊座16度にて起こります

そして、この新月は部分日食となるということでもありますので、普段のものより一層の意味深さが加わる新月となりそうです

①2018年10月9日 天秤座16度 「寒露」
②2018年11月8日 蠍 座16度 「立冬」
③2018年12月7日 射手座16度 「大雪」
④2019年 1月6日 山羊座16度 「小寒」
⑤2019年 2月5日 水瓶座16度 「立春」
⑥2019年 3月7日 魚 座16度 「啓蟄」
⑦2019年 4月5日 牡羊座16度 「清明」

さて、日食に関する占星術的な観点からの解釈は色々とあると思うのですけれども、太陽は能動性の、そして月は受容性というまったきペアとして考えられ、新月というのは太陽の意志を月が受精する瞬間としても捉えられる訳です

しかし、その月が影となって太陽の光を遮る日食と言いますのは、普段は受容に徹する月において、ある意味で反逆的な振る舞いに出ているようなものとしても捉えられます

物事というのは、如何に見かけ上はある一方から他の一方へという流れだけが見えていても、互いに与え合う影響というのは、一方的なものではなく実はイーブンであるということです

太陽は光を与えていることと同時に、奪われているのでもあり、男性が女性を養うとい言葉がありますけれども、反対に養わされている、単に利用されているだけなのだ、というような側面も当然あるでしょう

表側から見た力関係といいますのは、反対の内側から見たときには実は正反対であったりするようなこともよくあるのだ、ということです

何が言いたいのかと言えば、日食という現象というのは、そのように普段垣間見れない裏側に隠された本当の力関係というのをチラッと垣間見てしまうようなもので、普段表側から見ても中々気づかないような部分にはっと気づかされるようなところがあるのだろうと感じられます

それについて悲観的な物事の見方をすれば、カルマの影響が現れる、というように感じられるのかも知れませんけれども、陰日向なくひたむきに生きているような方にとっては、普段他人や世間から顧みられることのない労が報われるようなこともあって然るべきでしょう

兎も角、物事の裏側に隠された真実が仄めかされる瞬間というものが、日食の影響として出てくるのではないかと感じられるところです

新月という、月に一度の心理的なリセットの瞬間において、この部分日食が起きるということは、普段得ている以上の極めて深く、そして意外な側面のある気づきが得られる、ということになるのは間違いないと感じられます

(CAPRICORN 16 °): SCHOOL GROUNDS FILLED WITH BOYS AND GIRLS IN GYMNASIUM SUITS.
(私訳):体操服姿の少年少女で溢れている校庭。

山羊座という、中心となる権威や権力に基づいて形成される社会的な枠組みというものの本当の中心は人間の活き活きとした生命活動の保育にあり、次世代が健やかに成長してこそ社会の持続性は確保される、この山羊座16度においてはそのような気づきがあるのだと感じられます

16度という、各サインの折り返しの反省点においては、しばしば主体と客体が入れ替わったかのような気づきが得られるという特徴があり、それまで主観的に見ていたものごとが急に客観的視点から眺められます

社会とその構成要因である人と言いますのは、通常は社会という大きな枠組みの中で、人は使役される道具であるかのように見なされてしまう一面があります

けれども社会というのは、生物としての人類が永続的に繁栄していくために構築された人工的環境であるのに過ぎず、真の主人公は生身の人間一人ひとりでなければならず、生命体としての個々の人間の幸福が得られないような社会というのは、そうした社会自体の持続性もはかないものとしかなり得ません

この「小寒」という、いよいよ本格化してきた冬という厳しい自然環境の最中において、社会というものの真の存在理由というものが、権力の維持闘争などにあるのではなく、個々のか弱い人間が集団的組織力によって、構成員全体の命を維持確保するということのためにあるのだと気づかれるのでなければなりません

社会や組織というのは、人類に安全と安心を約束する保育器でなければならず、その構成員たる個々の人間が活きいきとしてそれぞれの人生を謳歌しうるようなものでなければなりません

こうして見てきますと、このサインの16度というポイントが、日食の持つ象意と極めて同質的である、ということに気づかされます

しかも、7度連続して起こる各サインの16度で起こる新月の、そのちょうど真ん中で日食が重なっているということには、極めて意味深い天の意志というものが感じられは知ないでしょうか

個人においてこの山羊座16度の意味を考えるとき、個々の人生において仕事や勉強が占める位置は、それ自体が至上主義的に自己目的化してしまっていますけれども、自分が働いたり勉強をしたりすることの、本来的な意味合いがここであらためて思い返されなければならない、ということになります

そしてそのことは、日食において一瞬ながら太陽の光を遮って見せて自らの存在を主張する月がもたらすものの影響と、やはり極めて同質的なものであると感じられます

今回の部分日食を伴う新月と言いますのは、経済や社会の進歩というものが、それ自体で自己目的化されてしまっている現状に異を唱え、人類がより幸福になりゆくための社会体制の再構築への意欲を得る瞬間なのかも知れませんし、個々人においても、人生の本当の意味が何処にあるのかを問い直してみる機会が得られる、というようなことがあるのではないでしょうか

また、今回の日食の持つ意味合いといいますのは、今年日本において御代代わりを控えていることを考えれば、しかもこの7回目の最後の16度の新月を迎えた次の月に新しい御代のタイミングを迎えるということ、そして7回のちょうど真ん中で御代代わり、すなわち天子が一旦影を隠して新たに再生することを象徴するかのような日食というイベントが重なり、加えてそれが起きる度数である山羊座16度が、社会がその真の存在目的を思い起こすことにより、永遠的持続性の確保を求めて再始動するような意味合いであることを思う時、今年の御代代わりが、まったく天の意志に基づいてなされるものであるかのように感じられてくるところです

少し先の話をしますと、次の春分図では天王星の牡牛座への最終的なイングレスが同時的に起きるという、一昨年前の冬至図において土星の山羊座イングレスが同時に発生した時のように極めて強力な意味合いを持つ配置となると感じられます

天王星の新たなサインへのイングレスは、7年周期の社会変革をもたらすと考えられ、牡牛座の象意である土地や財産の所有に関する大きな変革へとつながっていく可能性があり、国の身体を領土と見なせば、戦争によって領土を大きく失ったり獲得する国が出るかも知れませんし、財産の所有形態の変化としては、例えば通貨が仮想通貨に取って代えられるなど、大きな形態的な変化が起きてくるかも知れません

ちなみに前回、天王星が牡牛座に本格的に入っていた時代は1935年3月から1942年4月であると考えますけれども、この時期の出来事を日本を中心に振り返りますと、1937年のシナ事変を契機として勃発した日中戦争と、それに引き続いて1941年に開戦した太平洋戦争という流れにつながる時代に相当していました

ここからは余談になりますけれども、昨年末の日本の国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退は、中国をして「日本の戦後初の強攻策」と言わしめましたけれども、実はこのIWCの加盟と言いますのは、日本が戦後に国際社会に復帰してはじめて加盟した国際条約であるという、極めて記念碑的な存在であったことはニュースでもあまり伝えられていないようです

IWCからの脱退は、それ故に外務省によって引き延ばされ続けていた訳ですけれども、この脱退は先の第二次世界大戦後に確立された世界秩序体制である戦後レジームからの脱却の意志を、極めて明確に世界に対して突きつけたものであり、これに対する中国の示した反応は至極当然なものであったと感じられます

しかし、実質的に中国に乗っ取られてしまった現在の国連を中心とする国際社会に対して、米国や日本がNOを突きつけるというのは致し方のない時代の趨勢でありましょう

今年は経済も大きく荒れそうですし、きな臭さもドンドン強まってきていますので、大いに褌を締め直して、人類が再構築していくべき世界像というものを見極めていかなければならない、と感じるところです

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