冥王星と土星の合に見る外圧の影響

世界が注目する占星術的な大イベントがてんこ盛りの2020年ですが、やはり最大の影響力を振るうことになりますのは、冥王星と土星の合でありましょうことから、少し歴史を振り返って、過去にはどのような影響があったのかを点検してみたいと思います。

と言いましても、あまり古いと細かい出来事の検証もできませんので、19世紀以降の合に際した時代状況について、日本を中心に見てみたいと思います。

なお、逆行により3回の合がある場合、サビアン的には最後の合の度数が主に影響するものとして考えたいと思います。

①1851年6月及び同年11月、1852年2月(牡羊座29度)
「黒船来航」
1852年11月にペリー艦隊が極東に向けて出港しました。そして翌1853年7月には浦賀に来航し、更に翌年の1954年3月の日米和親条約の締結に至るという流れの起点になりました。明治維新までの所謂幕末と呼ばれる時代の幕開けの切っ掛けとなる、非常にセンセーショナルな出来事でした。

②1883年5月(牡牛座30度)
「鹿鳴館時代」
1883年7月に鹿鳴館が落成し、同年11月に開館の式典が行われました。この年から1887年までの5年間の所謂鹿鳴館時代の幕開けの年となり、日本は欧米列強の中で不平等条約の解消や外国人に対する治外法権の撤廃を課題とし、極端な欧化政策を推進した時代となり、日本が本格的に世界列強の仲間入りに向けたアクションを取り始めた時代と考えればよいでしょうか。

③1914年10月及び11月、1915年5月(蟹座1度)
「第一次世界大戦」
1914年6月に第1次世界大戦が勃発し、同年8月に大日本帝国はドイツに対して宣戦布告を行います。この大戦は1918年まで続き、連合国として参加し戦勝国となった日本は、世界列強の一国としての地位を強固なものとしました。

④1947年8月(獅子座14度)
「日本国憲法発布」
この2年前に日本の降伏により太平洋戦争が終結しましたが、1947年にはGHQの監督の下で、皇室典範や日本国憲法をはじめとする主要な法令が整備され、現在まで続く本格的な戦後レジーム(戦後体制)の幕開けとなりました。

⑤1982年11月(天秤座28度)
「ジャパン・バッシング」
当時のアメリカにおいては、大恐慌時代以来もっとも失業率が落ち込んで相当な不況に喘いでいましたが、その頃から世界を席巻し始めた日本の自動車産業や電子機器産業が目の敵にされるとともに、日本への大幅な貿易赤字が大きく問題視され、過激なジャパン・バッシングがその後数年間にわたり繰り広げられました。
一方で、日本が経済大国としての地位を世界の中で確立した時期であったとも言えるのではないでしょうか。

 

大体、以上のような感じですが、このように、世界的な政治及び経済的な枠組みが大きくシフトする起点となっているのが、35年にプラスマイナス2、3年の周期で起きる冥王星と土星のコンジャクションであり、その影響は明確に見て取ることができるのではないかと思われます。

世界レベルで政治的・経済的な覇権の移動が起こるのだと考えますと、今後は中国とインドの位置づけがどうなるのか、ということに大いに関心が持たれるところです。

2020年1月には山羊座23度において、38年降りのこの配置となる訳ですけれども、間違いなく言えますのは、この時点において70年以上続くことになる戦後体制が完全に改まるであろうということです。

また、そのことに関連して、あと数日後に起こる土星の山羊座イングレス、そして一年後の木星の山羊座イングレス、2年後以降に山羊座において起こる冥王星との土星・木星それぞれの合などが、冥王星と土星の合に合わせて着実に下準備を進めていくことになるだろうことは間違いないものと感じられます。

先日も書きましたように、12月21日の土星の山羊座イングレスと、その翌日に山羊座1度において太陽と土星が合した状態で迎える冬至以降には、国内のマスメディアや教育に関連して、保守化傾向が強く進展していくものと感じております。
そのことは、間違いなく2020年の冥王星と土星の合による新体制のスタートの布石となっていく動きと密接につながっていくものとなるだろうと感じられます。

今日はサビアンについては触れませんでしたが、また、機会があれば、過去の冥王星と土星の合とサビアンシンボルの関連について考えて見たいと思います。

↓参考記事
https://harvest-moon.net/2017/12/05/2017winter-solstice/

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