新月のサビアンシンボル 蠍座5度 令和元年10月28日

明日10月28日の正午過ぎに今月の新月を蠍座5度で迎えます

秋分図、そして先月の新月の際にも天王星がオーブなしに経過太陽にコミットしていましたけれども、今度の新月においてもまた、オーブなしにオポジションで執拗に絡んで来ることになります

秋分図を読む際には、今年3月に牡牛座にイングレスした天王星の牡牛座のテーマに関係する何らかの変革が顕現化してくる切っ掛けとして読みましたけれども、引き続きそのような傾向として捉えることも可能です

(SCORPIO 5 °): A MASSIVE ROCKY SHORE RESISTS THE POUNDING OF THE SEA.
(私訳):巨大な岩礁が波の浸食に耐えている。

今月の新月、すなわち太陽と月が折り重なる地点である蠍座5度のサビアンシンボルは、蠍座の持つ圧倒的な超人レベルの忍耐力というものが示されています

蠍座というのは溜め込む傾向というものが顕著であり、そうして極限まで圧縮されたエネルギーといいますのは、やがては爆発的な形で一気に発散されることになります

まず、この5度においては、内にエネルギーを溜め込む蠍座の特性というものが、それが外から見た場合にはあたかも強靱な忍耐力が発揮されているかのように見えるということになります

蠍座というのは水の不動サインであり、基本的には受動的な傾向が極めて強いので、蠍座における能動性というのは、外へ向かっていくのではなく、内に深く潜り込んでいくような形で発揮されることになり、結果として自分の世界の殻に固く閉じ籠もり勝ちとなる訳ですけれども、それは波の浸食に耐えている岩礁のように、外からの目には映る訳です

蠍座はこの5度において、外の世界などは一切関知せずに、自分の中の精神的な世界に頑なに深く入り込んでいくスタイルを意識的に確立するのでしょう

5という数霊は対外的に何かを主張することと関連していますけれども、この5という数字においては、外の世界というものが強く意識されています

ということは、この5度において蠍座が示しているのも、外の世界を意識した上で敢えて自らの殻に固く閉じ籠もることを意識的な戦略として選択しているということになるでしょう

そのように、外の社会との関わりの一切を閉ざすようなスタンスを取らなければ、蠍座が持つ異常なまでの集中力というのは得ることが困難だという一面があります

<天王星オポジション>

さて、この新月に対して、牡牛座5度の天王星がほとんどノーオーブでオポジションとなります

(TAURUS 5 °): A WIDOW AT AN OPEN GRAVE.
(私訳)墓穴の寡婦。

この牡牛座5度も、正対している蠍座5度と同様に忍耐する姿というものが示されています

しかし、蠍座5度においては、精神的な集中力を獲得するために敢えて意識的に内向的なスタンスを選択しているのに反して、牡牛座5度では、墓の前で夫の死という不遇に直面して堪え忍んでいる訳ですから、意味合いとしては正反対なところがあります

蠍座というのは基本的には不安感情が強くて打たれ弱い性質を持ち、予防的に過剰防衛的な姿勢を構築して対向しようとします

一方で牡牛座というのは極めて自己受容性が高く、基本的にはとても打たれ強い特性を持ち、この牡牛座5度において示されているシンボルイメージと言いますのも、忍耐を示すシーンでありながらも、決してそうした状況に打ち拉がれてしまっているわけではなく、むしろこれからは一人で強く生きていかなければという決心のシーンとしても感じられます

牡牛座の寡婦は飽くまでも生き残った側なのであり、運勢的に言えば寡婦になる女性というのは基本的に運が強い人の場合が多く、夫の運を剋してしまった結果であることもあり、日本の伝統的な運命学の解釈においては、女性が頭領運を持ったり強運を持った場合に寡婦運とか後家運があると見なすことが普通です

さて、この新月と天王星による蠍座ー牡牛座5度の軸の持つ意味について考えて見たいと思いますけれども、この軸のテーマが忍耐に関わるものであることはとても明瞭です

また、忍耐とともにこの軸は孤絶状態というものも同時に表していますけれども、蠍座は生存戦略的に孤絶状態を意図的に造り出し、牡牛座は自らの運の強さの結果としてそうした状況を呼び込んでいます

孤絶状態というのは、一般的にはネガティブに捉えられることの方が多いのですけれども、案外そうではなく、他者や環境に依存しなくても生きていかれる強さの表れとしての側面も持ちます

わたしなどは、家族にしろ知人にしろ、関われば100%自分の方が損をしたり犠牲を強いられる結果しか招きませんし、一生を人の犠牲だけで終えても意味がありませんので、今は戦略的に一切の関係性を断っています

それができるためには、自分が生きていく為に何かに依存する必要性というものがないことが前提条件となりますので、人によっては他者との関係性を断つことで自滅的な結果しか招かないことになるでしょう

しかし、この軸の持つテーマとして忍耐や孤絶状態というものをポジティブに捉えようと思えば、他者や環境に対する依存状態から脱却して、自分一人で生きていく力を高めていくようなことが考えられます

自分の持つ人間関係というものが、自分に何を与えてくれているのか、お金と時間の無駄な浪費にしかつながっていないのではないか、などと自問することも大切ではないでしょうか

自分の人生を真に意味のあるものにしたいと願うのであれば、一時的な楽しさや安心感を得るための対価として、人付き合いのための出費や時間の浪費が十分に見合っているのかどうか、そして、自分の人生が結果的にそれらの人付き合いの結果として前向きで向上的な方向へと向かっているのか、即ち自分の持っている家族や親戚、友人関係などが財産として機能しているのか、それともマイナスの負債として機能しているのか、ということには大きな関心を払うべきでしょう

牡牛座にイングレスした天王星の働きの関与という点から考慮しますと、何人においても経済的な独立が容易に得られるような社会の構築ということもテーマとして考えることができます

特に、最近のように自然災害が多発している現状を踏まえますと、ますますベーシックインカムの導入の必要性というものを感じるところです

この蠍座と牡牛座の5度の軸のテーマを経済的な観点から考えますと、社会から孤立している人や寡婦などの弱者的存在の生存が、より完全な形で保障されるような社会のあり方の構築ということが考えられ、これは2年前にも書きましたように、2020年以降の風の時代に実現されるべき社会テーマの主要なものの一つとして個人的には考えているところです(参照:「2020年以降の風の時代関連 天王星の牡牛座イングレス」

日本では毎年のように自然災害が全国のあちこちで頻発しており、多くの方々が生命や家・財産、そして生活手段などを奪われる結果を招いていますけれども、年金をはじめとする旧来の社会保障のあり方などとは抜本的に異なるような、仮想通貨などを用いたファンドの運用などによる、新時代に相応しい社会保障の構築が望まれるところです

新月のサビアンシンボル 蠍座5度 令和元年10月28日” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です